●犬の高齢化 のサイン
1.高齢犬の皮膚や毛の変化 |
■毛と皮膚の老化度チェック
□毛の色が薄くなってきた
□白い毛が増えてきた/目立つようになってきた
□毛の伸び方がおそくなってきた
□毛の量が減ってきた
□毛が細くなってきた
□皮膚の弾力がなくなってきた
□皮膚のシミ(色素沈着)が目立つようになってきた
□フケが目立つようになってきた
□にきびのようなできものができやすくなった
□皮膚病になりやすくなった
[毛]
人が白髪になるように、犬も歳をとると色のついていた毛が白くなっていきます。
特に顔の周りから白い毛が目立つようになってきます。
これは、皮膚のメラニン色素を供給する機能が衰えたり停止したためです。
また、毛自体のコシもなくなって、ふんわりした感じがなくなってきます。
量が全体的に少なくなって地肌がうっすらと見えるようになることもあります。
これは、毛を発生させ成長させている毛根内の毛母細胞の衰えと、毛母細胞にタンパク質(毛の原料)を運ぶ能力が低下したためです。
[皮膚]
歳と共に皮膚の細胞も老化して、弾力や皮脂の分泌量も減ってきます。
皮脂が減って乾燥してくると、ドライスキン(乾燥肌)になってカサカサした状態に。
乾燥して弾力を失った皮膚は硬くなって、時にはひび割れを起こすこともあります。
肉球や鼻の黒いところによく見られます。
[対策]
毛の発育のためにも、皮膚を良いコンディションに保つ必要があります。
まず、バランスの良い食事を与えるようにしましょう。
これが一番重要かもしれません。
次に、皮膚に適度な脂質と潤いを与えましょう。
適切なシャンプーとコンディショナー、保湿スプレーなど、皮膚にあったものを選んで使いましょう。
何が合っているかは動物病院で相談してください。
また、肉球や鼻のひび割れにも良いものがあります。 |
2.高老犬の目の変化
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高齢犬の多くに発症するのが白内障です。
歳と共に澄んでいるはずの水晶体が、徐々に白くにごってきます。
白さと比例して視力が低下し、放置すれば視力は完全に失われてしいます。
白内障 → こちらのコラムを参照してください。
[手術以外の対策]
進行を抑えることが主な目的で、改善を期待するものではありません。
点眼薬とサプリメント、漢方薬があります。
特にサプリメントはいろいろなものが発売されています。
できれば獣医師に相談して選ぶようにしてください。
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3.高老犬の足腰の衰え
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■足腰の老化度チェック
□散歩を喜ばなくなった/散歩を嫌がるようになった
□歩き方が弱々しく、つまずくこともある
□歩くスピードが遅くなった
□階段の上り下りを躊躇するようになった
□上りはできるが下りができない
□立ち上がるのに時間がかかる
□床で滑りやすくなった
□(オス)脚を上げてのオシッコがしにくくなった
加齢にともなる変化は、多くの場合ゆっくりとちょっとずつ現れます。
7歳くらいだと、まだ足腰の衰えはが気になることはないと思います。
まず最初に現れるのは、筋肉の疲れやすさです。
歩くスピードは変わらないけど休む回数が増えた。
遊び方はあまり変わらないけど、飽きっぽくなった。
そんな変化から始まります。
[対策]
足腰が弱ってきたな、歩くのはつらいかな、と思っても散歩は続けましょう。
若いときのような距離や時間の散歩は良くありませんが、適度な量の散歩は大切です。
高齢犬の筋肉は、刺激を加えないとその量と太さが減ってしまいます。
適度な運動で、筋力の維持と関節や靭帯の柔軟性を保っていきましょう。
もし太りすぎの傾向があるなら、早い時期に減量をスタートしましょう。
体重も重いままで筋量も減ってくれば本当に歩けなくなってしまいます。
歩きたくない理由が関節などの衰えや痛みなら、関節を保護したり痛みを軽くするサプリメントを試してみましょう。
次回は、食欲とトイレについて
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