〜 中医学(漢方)について Q&A 1 〜
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【 よく受ける質問  】

1)西洋医学と中医学の違いはどんなところにありますか?

2)中医学の「予防医学」について、もう少し詳しく教えてください。

3)ペットのどんな病気に効果がありますか?

4)未病対策や養生はどのようにすればいいのですか?

5)中医学的体質とバランス状態の調べ方


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西洋医学と中医学の違いはどんなところにありますか?

病気の症状や原因に対し治療していくのが「西洋医学」の考え方。
一方「中医学」は治療も行いますが、病気が発症する前の段階や治療後の養生も行います。病気の前も後もケアするのが中医学の特徴です。
中医学の目指すのは「予防医学」で、

 病気の発症を予防し
  病気の悪化を予防し
 病気の再発を予防

することを目指します。
身体が本来持つ自然治癒力を最大限に引き出し、自らの力で病気を治していくという考え方に基づいています。

また、中医学で使うのは自然の素材を使った薬「生薬」。
自然界にあるものを使っているので、身体にかかる負担が少ないのも特徴です。



中医学の「予防医学」について、もう少し詳しく教えてください。

中医学の考え方の中に「未病」というものがあります。
血液などを検査しても異常はなく、病気とは診断されなくても、何となく調子が優れない、どこか万全ではない、そんな病気と健康の中間の状態が「未病」です。

この「未病」に対して、中医学では
1.病を治す:治療
2.崩れたバランスを整える:調節
3.バランスを維持し、健康的生活をサポート:養生
の、3つの方向からアプローチしていきます。

病気になりそうなところを治療し、
不快な感じのあるところを改善し、
自覚のない不調なところも健康な状態に戻していきます。



ペットのどんな病気に効果がありますか?

ペットも寿命が延び、それに伴って高齢期として過ごす時間(年数)も格段に長くなっています。
長く生きていればいろいろなところに不具合が現れるようになり、人と同じように、
心臓疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、運動器障害、などとうまくつき合っていかなくてはなりません。

中医学はそのような加齢に伴う疾患や慢性疾患で力を発揮します。
 
また、急性や重症の疾患の場合も、治療の主役は西洋医学ですが、中医学のバランス改善、体質強化をプラスすれば早い回復と再発の防止が期待できます。
 
西洋医学と中医学、両方のメリットを取り入れることが大切です。



未病対策や養生はどのようにすればいいのですか?

中医学では、身体の不調や病気は、
「気・血・水」と「五臓(心・肝・脾・肺・腎)」
のバランスが崩れることから起こると考えます。

バランスを崩す原因として、片寄った食事、運動不足、ストレスなどの生活習慣の問題、気候や住環境変化、加齢、などが挙げられます。

まず、そのペットの中医学的体質とバランス状態を調べます。
その上で、その子に合った食事や中医学処方を検討して、バランスを整えていきます。



中医学的体質とバランス状態の調べ方

中医学の診察は、四診という4つの診断手順で行われます。
これは西洋医学でも行いますが、チェックするポイントが違ってきますし、よりペット全体を評価する視点で行われます。


1.望診:目で見る診察

待合室での様子、歩き方、落ち着き具合、飼い主さんとの関係、
毛の様子、皮膚の色、舌の色、肉球の色、目や鼻の様子、など
身体全体の様子をみます。

2.聞診:鼻・耳を使った診察

ペットの身体、耳、口、の臭いをかぎます。
鳴き声や動いたときの音、呼吸音、聴診器による聴診を行います。

3.切診:触る診察

身体に触れて、毛や皮膚の様子、筋肉の付き方、お腹の張り、触ったときのペットの反応などを診ます。

4.問診:飼い主さんに質問をします。

ペットの食事内容や食べる様子、生活環境、日常の様子を聞き取ります。
ペットの代わりに答えられるように、ふだんから注意して観察するようにしましょう。


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