【 8.性格の変化 】
認知症には性格の変化がみられます。
性格の変化とは、我慢できなくなる、怒りっぽくなる、攻撃的になることです。
以前から攻撃的だったワンちゃんが、急に穏やかになるという変化はありません。
性格が変化してしまうのは、感情をコントロール出来なくなったり、意思の疎通が上手くいかなくなることが原因です。
相手の意図が理解出来なかったり自分の思いが伝えられないと、イライラが溜まって、怒りっぽい性格になってしまいます。
認知症で性格の変化が現れたとき、まわりの人は冷静に対応しなくてはいけません。
性格の変化に戸惑ったり驚くこととは思いますが、人の方がいらだったり怒ったりしてしまうと、ワンちゃんはさらに過激に反応してしまいます。
ワンちゃんが怒ったりイライラしていたら、関心を他の方向に向けたり、感情が落ち着くまで待つなど、心穏やかに対応しましょう。
いきなり触らない
機嫌の善し悪しにかかわらず、前触れなくワンちゃんに触らないようにしましょう。
突然触られて驚いたり、不調や痛みを抱えている場合には、反射的に咬んでくることがあります。
ワンちゃんにこれから近づくことを、音や振動、前に立つなどして知らせて、びっくりさせないようにしましょう。
準備や覚悟(大げさな言い方ですが)の時間をあげるとワンちゃんも驚かずにすみます。
子供や動物を近づけない
子どもや動物は、ワンちゃんに不用意に近づいたり触れてしまいます。
ワンちゃんに悪気がなくても咬んでしまえば怪我につながります。
特に家の外では、ワンちゃんのことを知らずに近寄ってくることがあるので、充分に気をつけましょう。
場合によっては訴訟問題になってしまうこともあります。
犬が噛みつくタイミングを知る
触れただけで咬んでくるようなワンちゃんもいますが、そこに法則やルールのようなものがあるワンちゃんも多いと思います。
頭をなでるのはOKだけど腰はNGとか、体をなでるのはOKだけど足はNGとか。
食器を出すときはOKだけど引き上げるのはNGとか。
ワンちゃんの攻撃スイッチに気づけたら、スイッチを入れないように注意したり、スイッチが入っても咬まれないアプローチの仕方もできるようになると思います。
また、スイッチはよくわからなくても、つきあいの長い飼い主さんならではの「勘」でかわせることもあるでしょう。
あつかい方を学習する
咬んでくることが解っていても、ワンちゃんに触れなければならないことがあります。
オムツを替える時やお薬を飲ませる時には、ワンちゃんが嫌がってもやりきらなければなりません。
そんな時にワンちゃんに咬まれずにアプローチする方法を見つけておきましょう。
大きめの毛布やタオルで優しくくるんだり、おやつで気をそらしてる間に抱いてしまうとか、エリザベスカラーを使うのも有りだと思います。
また、万が一に備えて、厚手の手袋や軍手などで飼い主さん自身の怪我を予防することも大切です。
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