高円寺アニマルクリニック
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猫の手帳質問集

第81回
ゴハンや水の皿に必ずオモチヤを入れて使う
Q.

キャットパジャマで紹介されていた、昨年11月号の『もこちゃん』〔メス・4歳〕や、今年7月号の『マーブル』(オス・6歳〕が、ゴハンや水の皿に、オモチャやヒモなどを入れて飲食する話。

うちの『莱介』〔オス・1歳)も同じです。

皿にフードを入れると、ネズミのオモチャや小さいぬいぐるみをくわえてきて投入。

常時置いてある水皿にも、よくオモチャが入っています。

清潔ではないので、これは小さいうちのイタズラで、成長したらやめてくれる事を期待していたのですが、これからも続くのでしょうか?


A.

 猫それぞれが持っている癖はたくさんあります。

そして、食事と関係した癖もいろいろあります。

その中には、他の猫でも見られるポピュラーなものもあれば、その猫しかしないオンリーワンの癖もあります。

そして、その癖を身に付けた理由も、ちゃんとした訳のあるものもあれば、単なる偶然からするようになったものまで、さまぎまです。

私たち人間もいろいろ癖を持つていますが、その理由を求められて答えられるものと、そうでないものがあります。

同じように、猫の癖の中にも、深い背景を持ったものから、意味はなく身に付けてしまったものまであります。

猫も癖を持つことが

“イタズラ(悪戯)”は漢字の通りで、「人の迷惑になるような遊び」や「悪ふざけ」のことです。対して“癖”とは、その猫が独自に持っている「決まり」や「習慣」のことです。

茶介君の行動も、もこちゃんやマーブル君の行動も、イタズラではなく癖や習慣のように思います。

猫の不思議な癖の中に、「決まったものを、決まった場所に持って行こうとするもの」や、「決まったものが、決まった場所にないと落ち着かない」などというものがあります。

このような猫は几帳面で、そのものを飼い主が片付けたりして別の場所に移動させると、決まった場所にないことに慌てて探し回ったり、いつの間にか元の場所に戻しておいたりします。

茶介君、もこちゃん、マーブル君のケースも、この癖のひとつのパターンかもしれません。

所有権の主張の意味も

この癖の理由を、明確に求めることは難しいと思います。

あえて求めるとしたら、いくつか挙げることはできますが、どれが当てはまるか、または全く的外れか、猫に聞いてみなければわからないでしょう。

(1)オモチャを置くことで、所有権を主張する:
お気に入りの場所に、だれもがその猫のものだと理解しているものを置いて、席取りの様なことをしてそこを離れる猫がいます。

それと同じように、自分のオモチャを食器に入れることで、その食事の所有権、占有権を主張しているのかもしれません。

(2)食べ方やハンティングを、子猫に教えるための行動:
母猫が子猫を食事場所に連れてきて食事の仕方を教えますが、子猫のいない時にもこの行動をとることがあります。

主にメス猫で見られますが、オス猫でも見られることがあります。

飼い主やぬいぐるみを子猫に見立てて、おみやげ(虫などの獲物)を持ってきたり、ぬいぐるみやオモチャを子猫に見立てて、食事場所に連れてきたりします。

(3)オモチャを食器に入れたときに、飼い主の関心を強く引くことができた:
思わぬ行動で飼い主の関心を引けた場合、その行動が強く記憶に残り、くり返すことがあります。

軽いものであれば問題ありませんが、エスカレートしないように注意しましょう。

飼い主の愛情過多、関心不足の両方とも原因となります。

(4)オモチャを食器に入れたときに、思いがけず違う食事が手に入った:
サプライズで起こった幸運は、とても記憶に残ります。飼い主がこの幸運をくり返し与えていると、行動は定着していきます。

行動の理由が何であれ、オンリーワンの癖として許容できるのなら、不思議な行動として見守ってあげてください。


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