母猫も寝ている時に、いびき、寝言、歯ぎしり等を見せることがあります。
人間の眠りとの違いはありますが、猫も夢を見ているようです。
眠りには、レム睡眠とノンレム睡眠という2種類の眠りがあります。
レム睡眠で体を休ませ脳は記憶を整理します。
ノンレム睡眠では脳が休息をとります。
レム睡眠は浅い眠り、ノンレム睡眠は深い眠り、と言われるのはこういった理由からです。
私たちは眠っている時、このレム睡眠とノンレム睡眠を交互に繰り返しています。
昼間の経験を脳が復習
夢を見るのは、脳は起きているが体が眠っている状態、つまりレム睡眠の時です。
人間の場合、レム睡眠の脳波が現れている時に起こすと“今夢を見ていたところだった”と証言します。
閉じたまぶたの下で目がキョロキョロ動いたり、手足をビクビクさせたり、泳ぐような動作をしたり、これらの動作はまさにレム睡眠の状態です。
レム睡眠のREMはrapid
eye movementの頭文字をとったもので、眠っている時にまぶたの下で急激に眼球が動く状態のことです。
レム睡眠の間は夢を見ているだけなのでしょうか?
レム睡眠時の主な脳の仕事は、昼間経験した情報の整理や、記憶の定着といった作業です。
眠っている間は外からの刺激を受けないので、脳は情報整理に専念できるというわけです。
夢はこの情報整理の過程で、作業途中のものが意識に立ち上ってきて見るものだと考えられます。
猫も人間と同じように、深い眠りのノンレム睡眠と浅い眠りのレム睡眠を繰り返しています。
猫の場合、レム睡眠時には、眼球も動きますが、体や足も動くことがあり、筋肉がピクピクと動くとけいれんを起こしているように見えます。
何かを追いかけているような仕草をしたり、寝言を言ったり、びっくりして突然目を覚ますこともあります。
眠っている時に、猫が体をピクピクと動かしていたら、その猫は夢を見ているのです。
寝ながらにして盛んに脳を働かせ、1日の記憶を整理したり、学習したことのシュミレーション的復習をしている時間なのです。
ピクピク動いているからと驚いて「大丈夫!?」などと、猫を起こして夢の邪魔をしないようにしてください。
猫の寝る時間は16時間、人間の約2倍にもなります。
子猫では20時間も眠ります。睡眠を、人間は1回にまとめてとりますが、猫は何回にも分けてとるので、いつも寝ているような印象を受けます。
猫の眠りは、熟睡し続けているというのではなく、ちょっとした音にも敏感に反応しながら、寝たり起きたりを繰り返して、合計するとそれだけの睡眠時間になるという眠り方をしています。
熟睡の4時間は重要!
猫の睡眠の4分の3は、軽い眠りであると考えられています。
つまり、1日16時間眠るとして、12時間はうたた寝のようなもので、気になる気配や物音がすればすぐに起きられます。
残りの4時間が深い眠りについている時間ということになります。
起こしてもなかなか目覚めない時は、熟睡モードに入っている時です。
この4時間の熟睡時間はとても重要です。この4時間の睡眠を、十分にとれない環境に長くいると、猫はやつれ、肉体的にも精神的にも異常なサインを示し始めます。
お腹に触っても目を覚まさないくらいよく寝ている時は、気が済むまでよ−く眠らせてあげましょう。 |