3カ月を過ぎた子猫は、ほとんどの場合とても活発で、飼い主が手を焼くこともあるはずです。
若い猫は、夕方から夜にかけてや明け方に元気になる傾向があり、飼い主は睡眠不足に悩まされます。
この、夜明けや夕方に元気になることを「薄暮行動性」といいます。
猫は薄暗い場所での狩りを得意としているので、昼間は寝ていて、夕方から活動を開始することが多いのです。
日中に人と過ごしている猫は、昼間に寝ることが少なくなるので、昼間は起きていて夜寝るという人と同じ生活サイクルを身に付けていきます。
しかし、日中をひとりで過ごしている猫は、昼間にたっぷり寝ているので、薄暮行動性という猫本来の生活パターンを持ち続け、人の生活パターンになかなか慣れてくれません。
猫はひとり遊びをよくするので、遊び相手がいなくてもそこそこ満足しているように思われがちですが、そのようなことはあリません。
飼い主や猫同士、他の動物と触れ合い遊ぶことで成長もするし、満足感も得られるのです。
特に若い猫の場合、刺激や遊びに飢えていますから、飼い主が寝るまでの間に満足いくだけの刺激や遊びが得られなければ、欲求不満になるでしょう。
そのようなときに、飼い主が起きて相手をしてくれるきっかけを知ってしまえば、それを繰り返して遊びに誘うのは、自然の成り行きです。
成長していくにしたがって収まっていくことも考えられますが、睡眠不足が続くのは困るし、収まらなかった場合やエスカレートしていく場各を考えると、今から対処していくことをおすすめします。
まず、たっぶりの遊びと運動です。
昼間充分に寝ていた猫に夜もまた寝てもらうのですから、少々の遊びや運動では足りません。
猫が疲れ果てるくらい遊んであげましょう。
人も楽しめて、かつ疲れず、猫には運動量の多い遊びを考えてください。
遊ぶことで精神的な満足が得られると同時に、飼い主と猫との絆を深めることにもなります。
遊ぶ量を増やしただけでは、夜に起こす行動は少なくはなっても消えないでしょう。
猫に合わせて起きていると、この行動が習慣化してしまいます。習慣化させないことが大切です。
猫が起こしにかかっても無視してください。
相手をしてはいけません。
行動がエスカレートしていくようなら、寝る部屋を別にすることも考えてください。
起こす行動がむだだと、猫が学習できるまでお互い我慢です。
昼間に寝る時間を減らす工夫も考えましょう。
部屋のレイアウトを、飛び乗ったりよじ登ったり、縦方向へ移動できるように工夫します。
それだけでもひとり遊びの量は増えます。
また、外の景色を眺めることができるようにしてあげましょう。
窓辺に家具や台を置いて猫専用の場所を確保してください。
外を眺める時間が増えれば、相対的に昼に寝る時間が減ります。
最も確実な方法は、もう1匹子猫を飼うことです。
まだ4カ月の子猫なので、新しい子猫を受け入れるのにそれほど時間はかからないと思います。
猫同士で遊ぶようになれば、飼い主を起こすことはなくなるでしょう。 |