猫とどのように生活するかという時に、自由に外出させるという選択もあるかとは思いますが、相談者の考えているように完全な室内飼育が安全で猫にとっても飼い主にとってもいいことだと思います。
相談文にもあるように、外に出ると、交通事故などのアクシデントにあったり伝染病や寄生虫を持った猫と接触して発病したりする可能性があるので、屋内のみで生活させるのは賢明です。
しかし、家の外に出たがる猫に、「外に出ないようにしつけること」や、「外に出ることをあきらめさせること」はかなり大変で忍耐のいる作業です。
外の世界の方が家の中より刺激に溢れているし、開放感も味わえる、私たち人間もそんな猫の気分は十分に理解できます。
ですから、外の楽しさを知っている猫はチャンスがあれば出ようとするし、出られなければ「出して、出して」と訴えるわけです。
外に出たがる猫の気持ちを少しでも満たすためには、大きく2つの方法があります。
1.外の気分を少しでも感じさせること。
2.室内で過ごす生活を楽しくさせることです。
まず1です。外の気分を感じさせる方法としては、相談者も行っているリード付きの散歩、窓越しに外が見られるようにする(透明の窓、網戸など)、などがあります。
しかし、これでは満足しない猫も多いようです。
逆によけいに外に出たくなってしまって騒ぎ方がエスカレートする場合もあります。
これだけで解決することはむしろ少ないかもしれませんが、少しは気持ちを紛らわすことはできるでしよう。
2ですが、・すぐできることとしては、猫と遊ぶ時間を増やすこと、家の中に走り回れるスペースを作ること、タンスやカラーボックスなどで縦方向に移動して遊べるようにレイアウトすること、などです。
家の中が十分に刺激的で楽しければ、相対的に外への関心が薄らいで行きます。
・失敗する可能性もありますが、成功すればすばらしい効果が期待できる方法があります。
子猫を新しく迎えることです。1匹で飼われている猫に、猫の伴侶または遊び相手を与えてあげることで、退屈さや飼い主がいない時間の孤独感は大きく軽減されます。
このことが、猫の人生を豊かにし、結果的に外への関心はずっと薄らぎ、まったく興味を示さなくなる可能性もあります。
新しい子猫を先住猫に引き合わせるのは、慎重に行います。
子猫が突然攻撃されることがないように注意して見守りましょう。
子猫は無邪気に先住猫に近付いて行きますが、先住猫は子猫に向かって「フーツ」と威嚇したり、子猫が近付くと逃げ出したりすることもあるでしょう。
でも、決して先住猫を叱らないで下さい。
先住猫が新しい子猫を受け入れるまでには、2週間以上かかることも少なくありません。
先住猫が、自分が子猫より優位であること、子猫が友好的であることに気が付けば、次第に落ち着きを取り戻し、子猫を新しい仲間として迎え入れることでしよう。
まず1からはじめて、2の・、2の・と挑戦してみてはいかがでしようか。 |