複数の猫が暮らす家に新しい猫が加わるとうまくいかない場合がよく見られます。
新入りの猫を先住猫がいじめることに、原因のあることがほとんどで、その逆はあまりないようです。
また先住猫同士の仲がうまくいっているほど、新人りの猫へのいじめは起こりやすいと考えられます。
今回のケースでは、いじめの事実は別として、新入りの猫が今の環境に強く不安や恐れを感じて生活しているのがわかります。
この不安や恐れが、攻撃的行動をとらせているのです。
この子猫は相談者以外に心を許せる相手がおらず、2人だけで一つのグループを作っている感覚なのではないでしょうか。
相談者の両親は人間だけれど先住猫のグループの一員として認識しているため、スキンシップを拒んでいるようです。
相談者がいるときに特に攻撃的になるのは、相談者が先住猫グループに入るのを阻止するためと、相談者(母親)を独占したいという欲求(嫉妬の感情の1つ)のため、が理由でしょう。
新入りの猫を先住猫のグループに仲間入りさせる方法ですが、ケンカを継統させお互いの関係を自然に築かせる方法もあります。
しかし、これには失敗するリスクもあります。
今回のようなケースでは、お互いに相手が敵ではないことを認識させることから始めるのが安全です。
これ以上ケンカをする機会を与えてはいけません。
このケースでは既に争いが始まっているのですが、子猫なので成功する可能性は高いと思います。
方法としては、
・子猫をケージに入れ、部屋の見通しのよいところに置きます。
他の猫や人が近づくことに慣れさせ、猫や人がきても逃げ出して隠れたり攻撃を仕掛けさせないためです。
でも他の猫にじかに触れさせないようにします。
2週間もすればかなり慣れてくるでしよう。
・猫用のローションをすべての猫につけてみましょう
。
個々のにおいが目立たなくなると同時に、同じにおいを共有することでお互いに仲間として認められやすくなるようです。
ケージの中で子猫がリラックスする態度を見せ始めたら、少しずつ子猫と両親とのスキンシップを始めてください。
それに慣れてきたら他の猫とも接触させてみましょう。
子猫の様子を見ながら急がずに。 |