飼い主以外の人を近付けない、心を許さない、男の人を極端に怖がる、子供が来ると攻撃する、特定の人に対して必ず威嚇する・・そんな猫に苦労している飼い主は少なくありません。
猫はもともと単独行動の動物ですから、幼い頃から複数の人間や動物と暮らすことに馴れていないと、新しい仲間(人間でも動物でも)を受け入れることが難しくなる場合があります。
また、猫の記憶力は非常に優れていますから、過去にひどい扱いをした人を覚えていて、よく似た人には恐怖心を抱きます。
そのようなわけで、「こなつ」ちゃんの場合にも考えられる原因はいくつかあります。
(1)飼い主の相田さんと一対一の関係が長く続いていたのでそれ以外の人を受け入れられない。
(2)引っ越しをしていないので、ご主人が自分のテリトリーを侵していると感じている。
(3)相田さんの気持ちがご主人にも多く向けられているので(夫婦なので当然ですが)、嫉妬し、ご主人に怒りを感じている。
(4)過去にご主人に似た人にひどい扱いを受けた。
以上のうち、どれにあてはまるのかはもっとお話を聞かなけれぱわかりません。
ただ、その場に排便排尿することから、かなりのストレスを感じていることがわかります。
そうすると環境に対応する能力も著しく低下しますから、まず対策としてはストレスを軽減することから始めます。
ご主人には猫とのコミュニケーションをしぱらくあきらめてもらい、猫を無視するようにします。
一方相田さんは、猫との関係・絆を再確認して強めるようにします。
例えぱご主人がいて猫が緊張しているときに、相田さんが食事を手に乗せて直接食べさせ、優しく声をかけながらなでてみましょう。
次には、おもちゃで遊んであげます。
すぐにはうまくいかないかも知れませんが、あきらめないで続けてください。
緊張が緩和され、ストレスが軽くなってくると、猫も精神的に余裕ができ、新しいことを受け入れやすくなります。
ご主人と親密になるのは無理でも、緊張しない関係になることは可能でしょう。 |