サスケ君の場合、自分のテリトリーへの執着心が人一倍強いため、テリトリーから離れることに強い不安と緊張を感じてしまったのでしよう。
「犬は人につく、猫は家につく」という文句をよく聞きますが、これは猫の自分のテリトリーへの執着心を表わしています。
猫は飼い主よりもその場所に強い結びつきを持っていると言えるようです。
特に、普段飼い主が留守がちで一匹で過ごす時間の多い猫は、テリトリーへの執着心、依存心が強くなります。
逆にいつも家に家族や、同居猫などの他の動物がいる場合には、テリトリーへの依存度は低くなるのです。
猫は基本的には一匹狼的な性格で、一匹に隔離されても人のような強い情動反応は示しませんが、生活環境を移すされると緊張と不安を感じます。
この緊張と不安が自律神経、特に交感神経を興奮させるのです。
この時、瞳孔が大きくなる、心拍数が増える、体温が上昇する、よだれをたらす…などの他、毛を逆立てたり、そそうや大きな声で鳴くという反応が見られます。
これらの反応は、不安や緊張をもたらす環境から逃げようとスタンバイしている状態で、”逃避または闘争のための準備状態”と呼ばれます。
これは緊急状態に対して起こるものなので、この状態が続けば体のバランスが崩れ、体調にも悪影響が。
ですからサスケ君が、顔がボーッとしてあくびが出たのは、過度の緊張から逃避して、体が自分でパランスを保とうと、働いたためでしょう。
家に着いてからもしばらく体調が戻らなかったのは、体のバランスかがなかなか回復しなかったためです。
このように強く反応する猫は少ないですが、生活環境の変化はどんな猫にも不安と緊張をもたらすので、外出を極端に嫌う猫には、特別
な配慮が必要です。
食事やトイレの世話をしてくれる人がいれば、猫は留守宅に残す方が賢明でしょう。
しかし、猫を託す人が見つからない時や、病気やケガで急に動物病院に預けなければならないこともありますね。
その時に備えて、家以外の場所に慣れさせて、猫の不安や緊張を収り除く工夫をしていくことが必要です。
できるだけ外出に同伴させるなど、猫の様子を見ながら、家以外の場所に連れて行ってあげましょう。
時間をかけれぱかけただけ、不安と緊張は軽くなるはずです。 |