高齢犬の元気と健康のために
「高齢犬と楽しく過ごす方法 8」


9.高齢犬の運動
高齢になってくると、散歩やお出かけが大好きだった犬でも、以前ほど喜ばなくなってきます。
犬が喜ばなくなると、飼い主さんも散歩に行きたくなくなってしまうものです。
「家の中でも横になっていることが多く、散歩にも行かない」という生活は、寝たきり状態への入り口です。

歩かないと、筋力は低下し筋肉量も減って、最悪の場合立つことも難しくなっていきます。
また、「足は第二の心臓」と言われるくらい血液循環に関わっています。
歩かなくなると、「第二の心臓」が働かなくなるので血流が悪くなって、代謝にも悪い影響を与えてしまいます。

人でもウォーキングは健康維持に効果的な運動といわれています。
それは犬でも同じです。
できるだけ体を動かす機会を作ってあげてください。
犬の体調はもちろん、天候や気候に合わせて、散歩の距離や時間も調節しましょう。

★筋力維持

高齢犬の筋肉、特に足の筋肉は、体重の負荷がかからなくなると量が減ってきます。
高齢犬で、筋肉量が減って足が細くなってしまうと、もう元の太さには戻せません。
筋肉の量が減ると、靱帯や関節の働きも悪くなってきます。
体重を支えることができなくなれば、寝たきりの生活になってしまいます。
立っているだけでも少しは効果がありますから、それだけでも続けましょう。


★ウォーミングアップ

急な運動は、心臓や関節など体のいろいろなところに負担をかけます。
散歩や運動の前に、準備運動などウォーミングアップができると負担を減らすことができます。
室内で少し歩いたり、トイレをさせたりして、体と心の準備をしましょう。
いきなりの散歩ではテンションが低かった犬も、ウォーミングアップを取り入れることでやる気がよみがえることがあります。


★散歩コース

若いときと同じ散歩コース、というのはだんだん厳しくなってきます。
犬の調子に合わせて選べるように、普通、短め、もっと短めなど、2〜3コースを用意してあげられるといいですね。
コースは、家からどんどん離れていくような行って戻ってくるコースではなく、家を円の中心とした周回コースがいいでしょう。  
家を起点として円を描くような周回コースなら、犬が疲れてきたときやアクシデントがあったときにも、散歩を途中で切り上げて、でるだけ短い距離を選んで家に戻ることができます。
また、周回コースは、同じ場所を歩かないので、景色が変わるのでいい刺激になります。
階段や勾配のある坂道、人通りや交通量の多い道は、犬に体力や神経を使わせることになるので、コースの中にできるだけ組み込まないようにしましょう。


★季節と天気

若い犬でも言えることですが、散歩しやすい時間帯を選び、つらい時間帯は避けてあげることが大切です。
夏は、朝・夕の涼しい時間帯、冬は暖かい時間帯を選ぶようにしましょう。

犬は、暑さには弱いですが寒さにはけっこう強いものです。
しかし、歳をとってくると寒さがつらくなってきます。
寒い冬には、防寒の意味での服を着せてあげましょう。
犬に服を着せることについてはいろいろな意見があると思いますが、暖房の効いた家の中で人といっしょに過ごしていた高齢犬を、何も着せずそのまま寒い外に連れ出すのは酷なことです。

体が濡れると、夏でも体が冷えてしまいます。
雨の日の散歩には、犬用のレインコートを着せるようにしましょう。


★水分補給

犬は運動によって体温が上がると、体温調節のために呼吸が速くなり、息と共に水分が失われていきます。
犬は汗をかきませんが、息で水分を失っているのです。
散歩の時には、飲み水を持って出るようにして、水分補給をしてあげてください。
水をあげても飲まないことが多いかもしれませんが、それでも飲む機会は作ってください。


★段差

筋力が衰えると、ちょっとした段差でも「よっこいしょ」という感じになります。
ソファやベッドなどに飛び乗るのに、気合いが要るようになったり、失敗するようになったら、上り下り用にスロープや踏み台を用意してあげましょう。
踏み段は狭くないもの、スロープは滑りにくいものにしてください。
失敗が続いたり、上るのがつらくなると、上ることを止めてしまいます。
そうして動きが減ると筋力はさらに衰えていってしまいます。

1階と2階を行き来するなど、階段を使って生活している場合には、負担と事故を減らすためにも、滑り止めの対策などをしてあげましょう。
階段の上り下りが辛そうになったら、少しずつ生活の中心を1階に移していきましょう。
犬はそれまでのように階段を使おうとするかもしれません。
犬に階段を使わせないようにするためには、ペット用のゲートが有効です。


★脳への刺激

寒い日や天気の悪い日の散歩が辛くなったり、散歩に行けない日には、家の中でいつもより多めに遊んであげましょう。
激しいものではなく、ある程度の時間は続けて遊べるような遊びがいいですね。
体を動かすだけではなく、ちょっとした工夫や学習が要求される遊びも取り入れると続けて遊べます。
おやつを家の中に隠して探させる宝探しや、フードを入れて犬に取り出させるおもちゃなど、犬が夢中になれる遊びは脳を刺激して活性化してくれます。
脳を日常的に使うこと、集中すること、楽しい運動などは、感情の低下や認知症を防ぐ効果があります。



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