「犬の認知症」



■認知症


脳の老化など、後天的な脳の機能障害によって、正常に発達した知能が低下していく状態、または低下した状態を認知症といいます。

この前まではできていたことができなくなったり、異常な行動をとるようになったりします。

*かつては痴呆(ちほう)と呼ばれていましたが、今は認知症と呼ぶのが一般的です。

犬でも長寿化に伴って、認知症を発症するケースが増えています。

認知症の兆しは、一般的には13歳を過ぎたころから目立ってくると言われています。

もちろん、高齢になればどんな犬でも認知症になるというわけではありません。

認知症にならず、一生を終える犬もたくさんいます。

なぜか、認知症は、洋犬の発症は比較的少なく、柴犬など日本犬系の雑種に多くみられる傾向があります。  

はっきりとした原因はまだよくわかっていません。

●仮説の一つ

柴犬などの日本犬は、日本古来の魚中心の食生活の中で飼育されてきたので、それに適応してきたと考えられます。

しかし、近年のペットフードは肉中心なので、急に魚に含まれる成分の摂取が不足してきました。

その不足が、認知症と関係しているのではないか、と考えられています。

症状は少しずつ現れます。

気がつかないで放っておけば、日ごとに進行していき、異常な行動をとるようになるでしょう。

特に夜鳴きは深刻です。

飼い主が寝不足になるのはもちろん、近隣とのトラブルの原因になったりして、世話をする飼い主も神経をすり減らしてしまうことがよくあります。


現在では、認知症の症状を改善したり、進行を抑える薬もあるので、様子がおかしいと思ったら早めに動物病院で相談し、深刻な問題になる前に治療を受けましょう。

■認知症の予防対策

犬も人と同様に、楽しみや刺激の少ない単調な生活をしていると老化が早いと言われています。  

犬の楽しみは、食事、散歩、遊び、飼い主とのスキンシップなどです。

愛犬と積極的に遊んだり声をかけたりして、コミュニケーションの機会を作り、心と体に刺激を与えましょう。


・普段から愛犬に話しかけるようにしましょう。
 
 会話などで、脳を刺激することでも、症状の進行を遅らせることができます。

・犬がアプローチしてきたら、ちゃんと対応してあげましょう。

 コミュニケーションは、相互に交わし合うことで意味を持ちます。

・お友達の犬に会わせてあげるなど、生活が単調にならないように工夫しましょう。

・脚力が衰えて散歩が難しくなっても、カートなどでできるだけ外出しましょう。

 散歩コースを回るだけでも、脳への刺激となります。

 寝たきりの状態にさせておくと、症状が悪化する傾向があります。

●認知症チェックシートは こちら(pdf 111kb) です。

※プリントアウトしてお使いくださいね。



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