「マダニが媒介する病気」



■「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルス」


野山にいるマダニを介して感染する新種のウイルスが引き起こす、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルスによる死者が、国内(山口、愛媛、宮崎各県)でも3例報告され、衝撃を持って報道されました。  

このほかに、SFTSウイルスによって死亡や重篤な状態に陥った可能性のある疑い例も5件報告されているそうです。  

山口県で発見されたウイルスの遺伝子は、中国で発生しているウイルスとは多少違いがあるため、厚生労働省は、「SFTSウイルスは昔から日本にいたとみられ、感染源がマダニであると特定できるようになって顕在化した可能性が高い。 危険性が高まったわけではない。」と発表しています。  

なので、これから大きく流行するような感染症ではないようです。  

必要以上に怖がる必要はないとはいえ、感染すれば死に至る可能性があるわけですから、 感染源が明らかになった今、適切な対策と予防が大切です。

●マダニがウイルスを持ってくる

SFTSウイルスが見つかったダニは、マダニという種類です。  

衣類や寝具など、家の中に発生するイエダニとは別の種類で、生態や生息場所も異なります。  

イエダニは、大きさが0.5〜1mm程度。  

布団などの中に生息し、夜に活動的になり、血を吸います。  

かまれると強いかゆみを伴いますが、イエダニはSFTSウイルスは媒介しないとみられています。


●マダニって?

日本にいるマダニでSFTSウイルスの宿主とみられているのは、フタトゲチマダニという種類です。  

フタトゲチマダニは、日本全国の森林や草むらなどに広く分布しています。

成虫の大きさは、通常は3〜4mmですが、吸血すると1cm以上になることもあります。

今までは、春から秋にかけて活発になり冬は冬眠するものでしたが、最近は温暖化の影響で、冬でも動物に寄生する例が増えています。

猟犬に、狩猟期である晩秋〜冬にかけて寄生することも問題になっています。

今回はSFTSウイルスが問題になっていますが、マダニが媒介する感染症は他にもあります。

*全てのマダニがSFTSウイルスや下記の病気の原因を持っているわけではありません。


人 ・日本紅斑熱 頭痛、発熱、倦怠感
   ・ライム病  インフルエンザのような症状

犬 ・バベシア症 赤血球破壊による貧血

猫 ・ヘモバルトネラ症 赤血球破壊による貧血

●どうやって予防する?

【人】

山登りやハイキング、キャンプやバーベキューなどに出かけるときには注意してください。  
草むらやに入る場合は肌の露出を避け、虫除けスプレーなどを使うようにしましょう。  

ダニに咬まれた場合はすぐに病院を受診してください。


【犬と猫】

犬や猫がマダニを家に持ち込まないようにしなくてはなりません。  

予防法としてはノミとマダニを駆除できる製品を使うのが現実的です。  

スポットオンタイプと内服タイプがあります。  

ノミ予防の製品は市販品の中にもありますが、マダニを予防駆除できるのは動物病院で処方する製品だけです。  

動物病院に相談してください。  

お散歩コースの中の注意ポイントを確かめたり、家の周りの環境などもチェックしましょう。

暖かくなる前に、適切な準備と対策をとってください。




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