◆治療
耳の中の洗浄や薬の投与の他、手術を行う場合も
外耳炎を引き起こした原因によって治療は違ってくるが、基本的には耳の中を洗浄して汚れを取り、炎症を抑えていくことになる。
薬を投与した方が早く改善に向かう場合には抗生剤や消炎剤を用いる。
例えば、抗菌剤を用いてマラセチアやブドウ球菌などの細菌など、原因となっているものを取り除いていくのと同時に、炎症があるようなら消炎剤を使っていく。
またアレルギーや甲状腺機能低下症などが原因のひとつであれば、そちらの治療も行っていく必要がある。
中耳炎の場合は、中耳にある細菌を減らさなければならないため、抗生剤や消炎剤などの投与など内科的な治療が中心となる。
そして、これらの治療や耳の洗浄を行っていても改善がみられない、あまりに腫れがひどく、外耳道が狭窄している場合は手術に至るケースもある。
この場合の手術は外耳道切開といい、L字型になっている外耳道の縦の部分を切開する。
例えるとストローを縦に切開するような手術である。
外耳道を切開することで耳の汚れもとりやすくなり、それによって耳の中の不快感を減らしてあげることができる。
◆予防
日頃から耳の手入れとチェックを心掛ける
中耳炎にさせないためには、まずは外耳炎を起こさせないこと。
外耳炎の予防としては日頃のお手入れが大切。
普段の手入れは、ガーゼや綿、ティッシュなどを指に巻き、水かぬるま湯で濡らしてから、耳の入り口部分を軽く拭く程度で十分。乾いたもので拭くと、拭く際に傷つける場合もあるので必ず濡らしたもので拭くようにしよう。
耳の奥まできれいにしようと綿棒を使うとかえって汚れを奥に押し込んでしまうこともあるので注意。
綿棒を使う場合も濡らしてからあくまでも耳の入り口を軽く拭く程度にすること。
汚れが気になるなら毎日、それ程でもないなら3〜4日に一回、耳のチェックを兼ねて耳掃除を行おう。
脂漏性の犬は汚れがたまりやすいため、イヤークリーナーを使って汚れを浮かせて外に出させるようにしてもよい。
愛犬が脂漏体質か、そうでないのかわからない時には動物病院で判断してもらおう。
その際に日頃の手入れはどのようにしたらいいのか、行う頻度なども相談するといい。
耳掃除の際は、見た目だけでなく、異臭がしないかどうか二オイも確認することも忘れずに。
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