今回のペットの基礎知識は
「プードルスタイル VOL.1」
より、お送りします。
内容は一部掲載ですので詳しくは本を買ってね!
「プードル偏/病気ワースト5」
【 流涙症 】
■■■ 鼻へ抜けるはずの涙が溢れる病気 ■■■
[病気のサイン]
・目の周りの毛のみ色が変わった
・最近、涙の量が多くなった
↑TOPへ
■
(原因)
涙が流れる本来のルートに異常が起こる
涙というのは目頭の上と瞬膜にある涙腺から出てくるもの。
そして涙腺から出てきた涙は、目と鼻をつないでいる鼻涙管を通って鼻に抜けていく。
鼻涙管はいわば涙の排液ルートという役割をしている。
そんな鼻涙管が何らかの原因で、詰まったり、細くなるなどの異常が起こると、涙が鼻へとうまく流れていかずに溢れ出てしまう。
溢れた涙によって、目の周りの被毛が茶色くなってくる病気が流涙症であり、一般に「涙やけ」ともいわれている。
鼻涙管に異常が起る原因として、先天的に鼻涙管が細い、曲がっているなど、構造上の問題がある場合、慢性的に眼の炎症を繰り返していたり、それをきちんと治療しないでいることで、鼻涙管を炎症性の物質が頻繁に通る結果、鼻涙管に二次的な炎症が起こり癒着を引き起こす、などが考えられる。
また、鼻涙管の異常だけでなく、例えば結膜炎やアレルギーなどが原因で涙が増えている場合もあるので、必ず動物病院で診断を受けよう。
↑TOPへ
■
(症状)
涙が多くなり目の周りの被毛が変色する
飼い主が見て、すぐに気づきやすい症状としては、目頭から鼻にかけての被毛が変色してきた、涙の量が多くなってきたなどがあげられる。
なぜ溢れた涙によって被毛の色が変化してしまうのかというと、涙にはタンパク質などが含まれており、紫外線にあたると化学反応を起こし、茶褐色に変性してしまうからなのである。
↑TOPへ
■
(治療)
洗浄して鼻涙管の詰まりを取り除く
鼻涙管が何らかの原因で詰まっているようならば、麻酔をかけて鼻涙管を洗浄していく。
鼻涙管にやわらかい管を人れ、水圧をかけて洗浄する。時間的には5分くらいで終わってしまう処置である。
鼻涙管の狭窄や閉塞が改善されれば症状は解消されるが、狭窄が強い場合には、定期的に繰り返し洗浄を続けなければならない。
また、かなり以前から閉塞状態が続いている場合には、鼻涙管が癒着している可能性が高く、その場合はいくら洗浄を行っても通りはよくならない。
そうならないためにもできるだけ早めに処置してあけることが大切だ。
↑TOPへ
■
(予防)
異常を感じたら早めに診察・治療を受ける
流涙症はプードルに多い病気のひとつだと認識しておくことが大切。
最近涙の量が多くなったなど、少しでもおかしいなと思ったら、動物病院へ連れて行くこと。
鼻涙管が詰まっている狭窄の段階ならば、早めに洗浄することで閉塞に至らずに済む。
この病気は特に年齢的なものは関係なく、若い頃から起こる犬もいる。
また、鼻涙管の問題だけでなく、実は目に傷があって涙が多くなっていたり、結膜炎など目の病気が進行している可能性も考えられるので、その場合にはそちらの治療も必要になる。
他に異常はなく、流涙症ですでに閉塞を起こしているというならば、目の炎症を引き起こさないために、こまめに涙を拭いてあげるように心がけて。
↑TOPへ
【 疑問・質問等、お問合せはこちらまで 】
copyright(C)1999〜 高円寺アニマルクリニック
ホームページに掲載の文章・画像・写真などを無断で複製することは法律で禁じられています。
すべての著作権は高円寺アニマルクリニックおよび
Bridge
に帰属します。
▼
MENU
▼