アレルギー反応は、皮膚症状だけでなく、下痢や嘔吐、発熱などの症状をもたらすことがあります。
2つ以上の要因が重なるため、生活環境のアレルゲンを除去する治療「減感作療法」が有効で、いずれの場合も症状の改善が見られます。
食事だけでなく、アレルギーは複数犯!
アレルギー症状は、すべてのアレルゲンを避けることが難しく、また完治もなかなか難しいやっかいなものです。
食事だけで一朝一夕にどうにかなるものではありません。つまり要因はいくつもあるということ。
アレルギー症状を発症している犬の60〜80%に有効だといわれている治療法に「減感作療法(げんかんさりょうほう)」(免役療法)があります。
これは、アレルゲンを微量ずつ体内に入れていくことにより、徐々に体を抗原物質に慣れさせ、やがてアレルギーが起こらないようにするというものです。
まず、血清IgE検査と皮内試験を行い、アレルゲンを特定します。その犬に適合した注射液(抗原液)を作り、その液体を犬の体内に入れるのですが、最初の3〜9カ月かけて、アレルゲンの量を増やしながら、摂取回数を減らしていきます。
1日おきに投与し、その後は症状を見ながら7日〜1カ月に1回ずつ行います。
効果は約3カ月の投与で終わる場合もあれば、1年ほどかかるなど個体差があり、注射後はかゆみを感じる、顔面が腫れるなどの副作用が表れてくることも。
獣医師と十分に相談した上で治療を行うようにしましょう。